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Leased land lease problem

借地契約の参考基準

(あくまでも目安になります)

居住用借地 地代の相場

固定資産税相当額の2倍~3.5倍(2.5倍)

借地権更新料

借地権価格の3~5%、更地価格の2~4%が一応の目安

条件変更を伴わない建替え(増改築)承諾料

更地価格の3~5%

条件変更承諾料

非堅固から堅固建物利用等への条件変更→更地価格の10%前後

名義書換料

借地権価格の10%前後

借地借家問題についてよくあるご相談

Q1.今年借地の契約期間が満了します。地主から、借地を変換して欲しいと言われました。どうしたらよいでしょうか?

A 借地の更新は、平成4年8月1日以前に借地契約を結んでいる場合は、「旧借地法」が適用されます。

借地の契約期間が満了しても、借地人は建物を取壊して、地主に借地を返還しなければならないことではありません。建物が借地上に存在していれば、借地人は地主に対して一方的に「借地の更新請求」(旧借地法第4条1項)ができます。

逆に、満了時に建物が存在しなければ借地権は消滅してしまいます。

「更新請求」をすると前の契約と同一条件で借地契約は一方的に成立します。木造建などの非堅固建物は20年、鉄筋コンクリートや鉄骨建物等の堅固建物は30年と期間が法定されています。地主がこの更新請求を拒否するには、裁判所で正当事由の立証をしなければなりません。

Q2 借地権を売りたい場合は、どうすればいいですか?

A 借地権を売却(譲渡)するには地主の承諾が必要です。地主の許可を得ないで第三者に譲渡すると借地契約を解除される恐れがあります。

 地主に対する譲渡承諾料は、借地権価格の10%程度を支払うのが一般的です。借地権価格は、一般的には国税庁の相続税を算定するための「路線価図」(ネット閲覧可)の借地権割合を基準にして計算します。「路線価」は国土交通省の「公示価格」の80%を基準にしています。公示価格は実勢価格のほぼ90%と言われていますから、路線価を70%で割り戻すと実勢価格が算定できます。

 「借地権割合」は「路線価図」の中で、AからGで表示されています。Aは90%、Bは80%、Cは70%…というように区分されています。借地権割合は、首都圏では商業地域で70~90%、住宅地域で50~70%となっています。「実勢価格×借地権割合(%)」あるいは「公示価格×借地権割合(%)が借地権価格となります。

Q3.地主が、借地権の譲渡に反対して承諾してくれません。

A 非訟手続(借地借家法第19条)という制度があり、借地権者の申し立てにより、裁判所が借地権設定者(地主)の承諾に代わる許可を与える事ができます。この裁判では、賃借権の残存期間や借地に関する従前の経過、借地権の譲渡を必要とする事情などを考慮の上裁判されます。ただし、借地上に建物が存在している必要があることと、申し立ての際、譲受人が特定されている必要があります。

Q4.借地上の建物を建て替えたいのですが、どうすればいいですか?

A 木造建物から木造建物、堅固建物から堅固建物へと契約の条件を変更せずに建て替える場合には、契約書に増改築を制限する特約がなければ、自由に建て替えができます。その場合は建替承諾料も必要ありません。

ただ、木造建物(非堅固建物)⇒鉄骨建物(堅固建物)への建て替えは借地条件の変更になるので、地主の承諾が必要です。承諾なく建て替えると契約違反となり、解除事由になります。

増改築を制限する特約がある場合は、地主の建替承諾が必要です。建替承諾料の相場は、更地価格の3~5%とするのが一般的です。

もし地主が承諾しない場合は、借地借家法第17条による非訟手続制度があります。

Q5.借地権を相続したら、地主から名義書換料を要求されました。

A 地主が名義書換料を請求してきても、支払う必要はありません。特定承継ではなく相続を原因とする一般承継だからです。また名義が代わったという理由で契約書の書き換えを要求されても、借地人としては書換えに応じる必要はありません。書き換えに応じる場合には、地主にとって都合がいい特約が書き加えられる場合が多いので、内容を十分チェックする必要があります。

Q6 地主が底地を買ってくれと言われたが、どのように対応すべきでしょうか?

A 地主が底地を買ってくれという場合は、借地人にとっては、一つのチャンスと言われています。妥当な金額は、一般的に底地価格は「公示価格 - 借地権価格」で計算します。

 「路線価図」に、例えば500 Dと表示されていれば、1㎡が500,000円で、借地権割合が60%を意味します。公示価格は路線価÷0.8(80%)で計算できます。

 前記の例でいえば、路線価1㎡ 500,0000円であるから、公示価格は625,000円(500,000÷0.8)、借地権価格は625,000円×借地権割合60%で375,000円ということになります。底地価格は625,000円-375,000円=250,000円(1㎡あたり)ということになります。

Q7.かなり昔の地代のままなので地代を上げたい。どうすればいいですか?

A 公租公課や土地価格の変動により、または周辺の同様の土地と比較した際、明らかに自己の土地の価格が相当額でない場合には、増額を請求することができます。

 しかし、借地借家法第11条には、「地代を増額しないという特約がある場合は、その定めに従う」とあるため、そのような特約がある場合は請求することができなくなります。

Q8.賃貸マンションの募集図面に「定期借家」とありましたが、普通の借家との違いは何ですか?

A 従来の借家契約は、貸主に建物の自己使用を必要とする事情等の正当事由がない限り、更新の拒絶や解約が認められず、期間が満了しても、事実上契約を終了させることが困難になっています。このような従来型の賃貸借契約の内容が、立退料等の貸主と借主間のトラブル発生の一因となっており、また正当事由の制度が良質な借家の供給を阻害しているとも指摘されています。

 そのような問題点の是正をするため、契約期間が終了した場合に確定的に終了するという定期借家制度が新設されました。

 したがいまして、成立要件を満たして定期借家契約を締結した場合、契約に定められた賃貸借期間が満了すると賃貸借契約の終了が確定し、借主は建物の明渡しをしなければなりません。

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