タイトル:相続での不動産の分割方法
不動産というものは、均等に2分割にしたり3分割にすることはできません。当然と言えば当然のお話なのですが、これが相続となると大きな問題になります。
一戸建てのお家を兄弟3人で分割する。長男が6畳間、次男が洋間、三男が4畳半の和室。そしてリビングや浴室は共有。というわけにはいかないでしょう。
遺産の分割方式は3つあり、「現物分割」「代償分割」「換価分割」です。
「現物分割」は土地は長男、建物は次男、現金は三男。というように個別の遺産をそのままの形で分割することです。
「代償分割」は土地と建物を長男が取得する代わりに、次男、三男にそれぞれ1000万円ずつ支払う。というようにある相続人が他の相続人より多く相続する代わりに、他の相続人にお金を支払うという方法です。
これは、遺産を細分化したり共有したりしないで、そのままの形で遺せると同時に遺産を公平に分けることができる方法です。
しかし、他の相続人より多く相続する方が現金をお持ちでない場合は、難しい方法です。
「換価分割」は相続したものを売却して、兄弟3人で均等に分ける方法です。
しかし相続したお家に対して愛着があると兄弟間で争いがはじまったり、売却について費用や税金が発生する場合がありますので、慎重に考慮しなければなりません。
相続を「争族」にしないためには、事前の準備が大切です。
文責:姫野直之
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